誠信堂徒然日記

まちづくり、地域のこと、旅行記、教育や社会問題等徒然と。

授業を「開く」こと

この1週間、大学生「以外」の人たちに向けて授業をする機会に恵まれた。

高大連携授業2本、オープンキャンパスの模擬授業1本(「高大連携授業」に関する考えについての表明は別の機会に譲る)、そして正規の担当科目を「一般公開」した授業である。こうした機会はいつも自分にとっての発見や反省の機会にもなるので、できるだけ引き受けるようにしている。

実は最近、「地域におけるあらゆる人々にとっての学びの場や機会」をいかに作っていくか、ということに興味を持っている。

地域、特に縮小する地方に立地する大学に身を置いていると、そこにおける人的資源の減耗をいかに防ぎ、所属する学生に限らず地域を担う人材をいかに輩出していくかが重要で、それに取り組むことは喫緊の課題だと感じる。そして、こうした地域貢献・社会貢献を、地域の大学は本腰を入れてやらなければならないのではないかとつくづく思う。

一方、学生を地域に出すことによって、学生が地域の実情をリアルに感じたり、地域の方々の多様な意見や価値観に触れたりと得ることも大変多い。このことは単に学生が「地域から学ぶ」ということだけにとどまらず、その学びによって培われた能力が開花し、将来的に人材として地域によい結果をもたらしうることもあるだろう。

大学を地域の知的インフラ、公共財ととらえるのであれば、大学の持てる資源はできるだけ多くの人たちに対して開かれてしかるべきものである。それゆえ、自分が出せるものは惜しみなく出していきたいと思うし、お声がかかれば地域に積極的に出向いていくのはもちろん、こちらから地域に向けて働きかけるようなこともできないだろうか、と模索中である。